未来にときめく社会へ - (上毛新聞オピニオン21)

 これまでターサ・エデュケーションの活動にひも付けながら考えを述べさせていただきました。ついに最終回です。最後に僕が事業活動を継続できている理由についてお伝えします。

 よく聞かれるんです。「市役所職員として日中仕事もして、子どもも2人いて、NPO活動もして...。休みあるの?」「なんでそんなに頑張れるの?続けられるの?」。確かに休日はほぼありませんし、子育てもほとんどできず(すいません)、大変なことの方が多いです。でも気がつけば法人設立から5年間事業を継続することができています。

 支援児童数は延べ6千人を超えました。ボランティアや寄付等で300人以上の方に関わっていただくことができました。頑張りました。ただこうして成果を上げるために努力できたのは、全ての子どもたちが自分自身に期待し、自分の将来にワクワクできる社会をつくりたいという私の内面にある本気の思いだけではありません。支えてくれる人がいるからです。

 自身の原体験から気づいてしまった課題がありました。解決したいと思ってしまった現状がありました。使命感を抱きました。1人でもやり切ろうと思いました。しかし、1人ではきっと今の状態をつくることはできませんでした。途中で心が折れていたかもしれません。

 なぜなら私たちが解決に取り組む社会課題はそんなに小さなことでも、簡単なことでもなかったからです。

 支えてくれる人たちがいたから今もこうして事業継続ができています。子育ても家事も何もしなくても許してくれる妻、父親との時間を欲していても我慢している子どもたち、法人設立から僕の勝手な思いについてきてくれる仲間、私がつらいときに悩みを受け止めてくれる多くの先輩方、そしてボランティアや寄付などを通して活動に関わっていただいている支援者の方々...。

 多くの人が私を理解し、応援してくれるからこそ今こうして活動ができています。やるしかないと思うことができています。自分を信じることができています。私は本当に幸せものです。本当に本当にありがとうございます。

 これからも支えてくれる方々のためにも、私たちNPO法人ターサ・エデュケーションのビジョンである「子どもたちが未来にときめく社会」の実現を目指し、社会に貢献できるよう尽力いたします。 最後になりますが長い期間にわたり、文章を読んでいただきありがとうございました。私が友からいただいた坂本龍馬の言葉で筆を置かせていただきます。「世に生を得るは事を為すにあり」(人がこの世に生まれてくるのは、何かを成し遂