作ろう大きな「元気玉」 - (上毛新聞オピニオン21)

 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除され、元通りになるものもあれば、以前とは変わってしまった現状があることも確かです。

 児童養護施設の児童は外出自粛の影響から大きなストレスを抱え、そのケアに追われ職員の方々は疲弊しています。元々学校に対してマイナスのイメージを抱いていた子どもが、長期間の休校で一時的に学校に行かなくなったことにより、登校再開後も復帰できないというケースも増えています。私たちが運営するフリースクールへの問い合わせも大きく増加しています。

 そうした現況に対応するため、ターサ・エデュケーションでは事業をパワーアップする準備をしています。不登校支援では不登校児を抱える家庭へのメンタルフレンドの派遣、学習支援では生活困窮世帯の子どもたちを対象としたICTを活用した学習教室などの事業です。

 すべては子どもたちが未来にときめく社会を実現するためにー。それが私たちの役割だからです。

 ただ、やはり新しい事業を実施するためには時間、そしてお金がかかります。そんな中、2人の方から10万円の寄付を頂きました。原資は特別定額給付金でした。

 皆さまは寄付をしたことありますか?そして寄付金はなぜ必要でどのように使われているか考えたことはありますか?

 私たちが対峙する子どもたちの中には費用捻出ができない家庭が少なくなく、事業運営には寄付金が必要不可欠です。本当に本当にありがとうございます。寄付金は児童養護施設児童への教材費や学習支援ボランティアの方の交通費、ひとり親家庭などの子どもを対象としたフリースクール利用料の減免費用分に充当させていただいております。

 ここで厚かましいお願いをさせてください。もしこの文章をここまで読み、新型コロナウイルスの影響を受けておらず、特別定額給付金の寄付等を検討されている方がいらっしゃいましたら、私たちと同じように群馬県内で子どもの支援活動しているNPO法人などに寄付をお願いすることはできないでしょうか。

 千円でも1万円でも構いません。県内には熱心に支援活動をしているNPO法人がたくさんあります。寄付金はより多くの困っている子どもの支援に使われるはずです。

 施設児童や不登校支援に関心があれば、私たちターサ・エデュケーションも寄付金を募っておりますので、寄付先の一つの選択肢として考えていただければ幸いです。

 みんなで社会で子どもを育て、子どもなら誰しもが将来の自分に期待できる社会をつくるー。あなたもそんな社会づくりに寄付を通して関わりませんか?

 みんなで作ろう、大きな大きな元気玉(漫画『ドラゴンボール』より)。